ぜひ、そよ風に吹かれるくらいの、軽い気持ちで読んでみてください。
政治的な何かと向き合うときは「バランス」を意識して、マクロな目を持って参加しよう。
たとえばね、「A党」と「B党」があるとしましょう。2大政党的な感じで。んで、「A党」が与党、政治の実権を握ってるとしますか。
「B党」は、いわゆる野党、という立ち位置ね。
たとえばの話です。
んで、「A党」が今回、とんでもなく下手こいたとしましょうか。
支持率、ガタ落ち。
次の選挙では、どう考えても大敗北を喫する可能性が高いと。
それくらい、国民の支持を失ってしまったとしましょう。
なにか、悪いことやったんでしょうね、芸能人を呼んで桜の花でも見たのかな…?とにかく、信用を失ったと。
さて、この時あなたはどうしますか?って話なんですよね。
「A党」に1票を投じますか?それとも「B党」に入れますか?
どうですか。
どのように考えますか?
私なりの考え方。「権力はかならず腐敗する」。だから圧倒的な支持を与えるな。長くその座にとどまらせるな。
もし仮に、次の選挙では「B党」がバカ勝ちするだろう、という予測ができた場合、私なら「A党」に投票します。「A党」が好きだから、とか、支持してるから、とかではなく、バランスです。
「A党」と「B党」のバランスを見極めて判断するのです。
次の選挙では「B党」が圧倒的勝利を収めるのは火を見るよりも明らかだ、という場合。
どう考えても「B党」が国民の80~90%の支持を得ることが想像できた場合。
私は、「A党」に投票します。
何故か。
簡単なことです。
圧倒的に支持された政党は、暴走しますから。
必ず、暴走します。
与野党逆転が発生しそうなほど支持率が下がるまで、暴走し続けます。
政治家は、危機感を募らせたときにはじめて、国民の顔色をうかがい始めるのです。
もしも今の与党が、やりたい放題、あくどいことをやり始めたのだとしたら、それは「国民の支持率が高すぎるから」です。
この程度の悪さをしても、野党に転落することはないだろう、今の地位を脅かされることはないだろう、と判断して、無茶な法案を通そうとするのです。
もし仮に、「A党」と「B党」の力が均衡していた場合、どうなるか。
ちょっとしたミスで、その立場が逆転するくらい支持率が互角だった場合。
どちらが与党だったとしても、無茶な政治はできなくなります。
ちょっとした過ちで簡単に野党へ転落してしまう状況なら、常に国民の審判を意識せざるを得ないので、やりたい放題の政治はできないのです。
お判りでしょうか。
全体を見渡せる、マクロな視点を持った、ある一定数の国民が、各政党のバランスを見極めて、支持なり不支持なりの行動をしないと、どちらの政党が勝ったとしても、その力関係がアンバランスならば、かならず政治の暴走が始まるのです。
そして、もう一つ、重要な視点があります。
「政治家」を育てる、あるいは「政党」を育てる。国民には忍耐が必要になる。
昔、こんなことがありました。当時の与党、自民党が完全に国民の支持を失って、次の選挙では民主党が圧勝するだろうと言われていたタイミングでの出来事です。
私の知り合いの「民主党支持者」の人が、ウキウキしながら話していました。
「自民が倒れて民主が政権を握ったら、きっと日本は今よりも良くなる。少なくともマシになる(ウキウキ)」
なんという、夢見がちな人だろう、ある意味、幸せな人だなぁと私は思いました。
そして、つい、私は本音を言ってしまいました。
「たしかに、次の選挙では、民主が圧倒的な勝利を収めるでしょう。だけど、それによって日本が良くなるかといえば、むしろ悪くなると思う。もちろん、それでもなお、今は民主が勝利すべきだとは思うけどね。一時的に日本はいろいろ悪くなるけど、それでも今は民主に政権を任せなければならない」
ちなみに、それ以来、その知人とは一切、連絡がつかなくなってしまいました。
おそらく、バカにされたと思ったんでしょう。
みなさん、政治の話をする時は注意しましょうね。
さて。
先ほどの私の発言の真意、おわかりでしょうか。
ご理解いただけたでしょうか。
このたとえが適切かどうか分らんが、政治を野球に例えてみようか。
与党の自民がグラウンドで野球をやってるとしましょう。プレイヤーです。選手です。んで、
野党の民主は、バックネットの裏でヤジを飛ばしてる観客です。ワンカップ大関を片手にほろ酔い気分で観戦しています。
民主の連中は「へたくそー」「やめちまえー」「バッターびびってるー」とか、いい加減なヤジを飛ばしています。
実際に野球をやったことが無い民主の連中は、野球の難しさも知らずに、選手にヤジを飛ばしまくりです。
んで、そんな中、自民の連中が言ったとしましょう。
自民「そんなに偉そうなこと言うなら、実際にお前が野球をやってみろよ」
民主「えぇ・・・!?」
攻守交替。もとい、選手と観客が交代。
当然、客席にいた民主の連中が、何十年もグラウンドで野球やってた自民よりも、上手に野球をプレーできるはずがない。
観客席でヤジを飛ばしてるだけで、バットもグローブも持ったことが無い人間が、いきなり上手に野球ができるはずがない。できなくて当然なんですよ。
だから国民は、ある程度、我慢しなくちゃならなかったんです。
昨日今日、政治家になりました、与党になりました、なんて状態で、うまく立ち回れるはずはないんです。そこは考慮してやらないと、我慢しないと。
野党にちょっとやらせてみたら全然ダメだった、こいつらクビだ、ってすぐに切り捨ててたら、おそらく半永久的に自民党政権、安泰になりますよ。
そうするとどうなりますか。
最初に説明した通り、政治家は、安泰だと思ったら暴走するんですよ。
やりたい放題、好きなようにやり始めるんですよ。そして結果、案の定、実際に今そうなってる。
ここまでは、理屈の上で、私の頭の中にはありました。事前に想定しておりました。
・・・・・・
が。
正直に申し上げて、当時の民主党政権が、想像の範疇を超えて、圧倒的なまでにダメだったんですよね。これはさすがに想定外でした。
ある程度のことは我慢しよう、民主党の面々の多くは、今日初めてボールとバットを持った若手選手なんだから、ある程度のミスには目を瞑ろう、そう思っていたんですが。
怖いくらい、めちゃくちゃダメだったんですよね。実際。
私みたいに、ある程度、民主党政権のダメさを覚悟していた人間でさえ、度肝を抜かれるほど、ヤバかったんです。
ということは、私の知人のように「民主になったら日本はきっと良くなる(ウキウキ)」と期待していた人々は、当時おそらく、半分、死んだと思います。
口からエクトプラズムが出てたと思います。
天国への階段を数段、のぼったと思います。
そして、その時の国民たちの巨大なトラウマが、こんにちのモンスターABE政権を生み出してしまったのです。
これは正直、本当にまったく想定できませんでした。まさか、ここまで酷いことになるとは…。
ちょっと脱線してしまいましたが、なんとなく全体的な意味合い、お判りいただけたでしょうか。
もう一度、言いましょう。「バランス」が重要なのです。権力は腐敗しやすいのです。
同じ人物に長く権力を握らせないこと。「圧倒的な支持率」を与えないこと。
この二つを意識して、政治と向き合うことが重要だと、私は考えています。
ただ単純に、能天気に「あの政治家のルックスが好きだから」とか「親があの政党の支持者だったから」とか、そんな理由で一票を投じるなんて、言語道断、どうだんつつじ。
もしも、皆さんの周りで、
「選挙のことなんてわかんねぇよ」
「誰に投票すればいいんだ?」
「日本の将来のことは気になるけど何をどうすればいいのか分からない」
というような方がいらっしゃいましたら、ぜひとも、
「選挙や政治に対しては、こういう考え方もあるみたいだよ」と、この記事をオススメしていただけるとありがたいです。
どちらか一方の政治政党を盲目的に支持し続けるのではなく、常に俯瞰の位置から全体のパワーバランスを見定め、先を見据えて、柔軟に発言&行動する。
こういう向き合い方、ポジショニングもアリなのです。
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